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Episode.0
「退屈だ」
星の海を一人漂いながら、女神様は呟きます。
途方もない時間の中…数多の世界の誕生と終焉を見届けてきた女神様。
生まれた時から全てを知っている。
実現不可能な事など一つもない。
最初こそ楽しかったけれど…すっかり飽きてしまいました。
もういいやと思ってしまいました。
だから女神様は終わる事を選びました。
自身の死はすなわち、全てを道連れにする事。
そう分かっていながらも。
女神様は力の源である宝石を半分に砕きます。
それは綺麗に色が分かれた二色の宝石でした。
これで楽になれる。
そう思った時…割れた宝石から、新しい女神様が生まれました。
青の宝石からは混沌を好む水の女神。
緑の宝石からは秩序を好む風の女神。
まるで自身の善と悪が分かたれたようでした。
新たな神話の始まりを前に、女神様は消えゆく中…少しだけ後悔します。
ああ、残念。
面白いものが見られたかもしれないのに。
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